改善策を発表する生徒たち=島根県隠岐の島町有木、隠岐高校
改善策を発表する生徒たち=島根県隠岐の島町有木、隠岐高校

 【隠岐の島】島根県隠岐の島町有木の隠岐高校でこのほど、町内の事業所の抱える課題をITで克服しようと生徒が考えた改善案の発表会があった。生徒たちは職場体験で課題を見つけ、販促物のデザインやサイト構築といった手段で事業所を手助けした。

 商業科3年生の24人が6班に分かれて製造、食品、宿泊、観光など六つの事業所の職場を体験した。仕事をして気付いた点や事業主から聞いた課題について、ITに詳しい外部講師と話し合いながら、業務改善策をまとめた。

 隠岐プラザホテルを担当した班はチェックイン時の案内時間を短縮するため、部屋や館内施設の案内を確認できるサイトをつくり、宿泊客にQRコードで読み込んでもらう工夫を提案した。

 飲食業や和牛の肥育も手がける、おき精肉店を担当した班は、商標登録のある隠岐黒磯牛の注目度を上げようと、デザインソフトを使って試食会の案内ポスターや値札を完成させた。

 リーダーの岡田羽彩(はね)さん(17)は「何度もやり直して意見を聞き、社長に褒めてもらえた」と喜んだ。

 事業は県産業振興課が支援し、隠岐高校を含め県内8校で実施した。(鎌田剛)