74歳で監督に挑戦した中村雅俊 (C)ORICON NewS inc.
74歳で監督に挑戦した中村雅俊 (C)ORICON NewS inc.

 俳優の中村雅俊(74)、秋野太作(82)、田中健(74)、岡田奈々(66)が8日、都内で行われた伝説の青春ドラマ『俺たちの旅』初の映画版『五十年目の俺たちの旅』(来年1月9日公開)の完成披露舞台あいさつに登壇した。

【集合ショット】このメンバーエモすぎる⋯!笑顔で手を降る中村雅俊、秋野太作ら

 1975年に日本テレビ系列で放送が始まった『俺たちの旅』は、社会の荒波にもまれながら、友情や夢、人生の意味を探し続ける若者たちを描いた名作ドラマ。中村演じるカースケ(津村浩介)、秋野(当時の芸名は津坂まさあき)演じるグズ六(熊沢伸六)、田中演じるオメダ(中谷隆夫)の3人が織りなす熱い青春群像劇は、1970年代を代表するヒット作として高い人気を誇った。放送後も『十年目の再会』『二十年目の選択』『三十年目の運命』などのスペシャルドラマが制作され、世代を超えて愛されてきた。

 『五十年目の俺たちの旅』は、放送開始50周年を記念して制作されるシリーズ20年ぶりの新作であり、初の劇場版。主演の中村が自らメガホンを取り、長年シリーズを支えてきた脚本家・鎌田敏夫氏が企画・脚本を担当する。出演は中村のほか、秋野、田中、そしてオメダの妹・真弓役の岡田ら、当時のオリジナルキャストの再集結する。

 冒頭のあいさつで中村は「監督という大役を仰せつかって、本当に正直言って大変でした」としみじみ。本作で初めてメガホンを取ったため、「中村、緊張しております」と話しながら「皆さんこの作品をどう見てくれるのか。すごく気にしてます」と本音をぶっちゃけた。

 10年、20年、30年と記念の作品を作ったが「40年後をやるにあたって、当時のメインの監督が亡くなるということがありまして…。それで40年後はちょっと無理かな、という話になった」とする。ただ、根強い待望論があり、長年シリーズを支えてきた脚本家・鎌田氏が企画を熱望。中村を監督に指名した。中村は「妙に素直になっちゃって『やります』と言っちゃってこんなことになってしまいました」と笑わせつつ「大変だったけど、つくづくやってよかったと思います」と思い返していた。

 秋野は「本年、82歳になります。まだ生きております。なんとかこの先もしばらく生きたいと思っております」と笑顔で語り、「2時間、じいさんの顔しか写っていません。耐え忍んでいただきます」と冗談めかしてファンに呼びかけた。本作はキャスト陣にとって“同窓会”になったそうで田中は「中村監督、素晴らしいです。よく頑張りましたね」と称えた。一方、秋野は中村監督について「50年前は、どうやったら女にモテるかしか考えてなかったのにね。よく更生したもんだよ」と暴露して笑わせ、中村は「秋野さん、いろいろバラさないでください」と苦笑いだった。

 イベントでは当時の思い出エピソードが満載。ファンも大喜びだった。