山陰線を走る新型電気式気動車「DEC700」=益田市遠田町
山陰線を走る新型電気式気動車「DEC700」=益田市遠田町

 JR西日本が開発した新型電気式気動車「DEC700」が9日、県内を初走行した。ディーゼルエンジンと発電機で得た電力でモーターを駆動させる車両。今後はバッテリーを搭載したハイブリッド方式での試験を行い、持続可能な鉄道交通システムの構築に向け、各種データを集める。

 6月に完成した車両は1両編成で、下関総合車両所新山口支所(山口市)に配置。各種試験を行うため乗客は乗せない。
 メロディーに乗るように人々の日常を明るく快適にする様子を表現しようと、車体には音符を描いており、工期短縮と製造コスト低減を目指して運転台や機器室はユニット化した。
 システム面では、モーターなどの動力装置を電車と共通化することで、従来の気動車よりも機械部品を減らし、メンテナンスの効率化と運転時の安全性向上を図る。JR西日本山口支社によると、省エネ化を目的としたバッテリー搭載による試験は2022年度以降に行うという。
 JR西日本管内での初めての本線試験となった9日は、下関駅から山陰線に入り、大田市駅(大田市大田町大田)で折り返した後、浜田駅(浜田市浅井町)まで走った。今後は米子支社管内でも試験を行う予定で、量産化や営業運転については決まっていない。
 山口支社企画推進課の担当者は「技術的課題を克服しながら、次世代車両への転換に向けた各種検証実験を行っていきたい」と話した。
(石倉俊直)