俳優の鈴木亮平が主演を務める、TBS系日曜劇場『リブート』(毎週日曜 後9:00)。本作で「パティシエ監修」を務めたのは、代々木八幡「PAQUET MONTE(パケモンテ)」のシェフパティシエ・本田珠美さん。劇中に登場するスイーツの監修も手がけ、主演の鈴木亮平、そして顔を変える前の早瀬を演じた松山ケンイチの演技にもリアリティーを持たせた。今回、本田さんにインタビュー。監修者としてこだわったポイントや、鈴木、松山とのエピソードなどを語ってもらった。
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■松山ケンイチと鈴木亮平――対照的だった“パティシエ役”との向き合い方
――今回、パティシエ監修として依頼を受けた際のお気持ちをお聞かせください。
“私でいいのでしょうか?”という思いと、“やりたい”という気持ちがありました。
――鈴木さんや松山さんとやりとりされる中で、印象的だったエピソードはありますか?
松山さんは、とにかく回数を重ねて覚えるタイプだったなと思いますね。練習量がすごかったです。地方のロケに行かれて、東京に戻ってきた時にこちらにもいらっしゃったのですが、地方ロケでも、材料と道具を持ち込んで個人練習されていたとのことで、「マネージャーさんが生クリームを…」などとお話を聞きました。地方ロケの最中に1人で練習されていた、と。実際に生地を作るところなどは映らないのですが、練習されていたそうです。凝り性でとてもやり込む方、という印象でした。
亮平さんは、短期間集中型で、一度自分がしてみたことをすぐに頭の中に入れて、それをそのまま体現して、という感じでしたね。一度自分の頭の中で考えてから、もう1回やる、という感じで、本当にお二人ともタイプが違いました。松山さんは練習を、亮平さんは1回1回考えながら、というタイプでした。
――パティシエ監修として、「ここは本物っぽいな」と思うところはありましたか?
お二人とも、段階を経て最終的に本物っぽくなっていましたね。松山さんは、やはり回数を重ねただけあって、ナッペ(ケーキの表面にクリームを均一になめらかに塗る工程)のシーンがとにかくお上手でした。
本当に俳優さんが覚える技術が素晴らしかったです。もうすぐに覚えていらして。ちょっと違う感覚の部分もあるけれども、入りであれだけできるというのがすごすぎて、“20代前半の自分は何をしていたんだ…このくらい集中してやっとけよ”って思いました(笑)。
■材料が姿を変えるように…“再生の物語”としてのスイーツ
――ドラマの撮影現場で驚いたことや、印象的だった出来事はありましたか?
カメラテストの際に監督さん、俳優さんが演技、演出の擦り合わせをされていて、お互い意見を出しながら決めていく姿がとても印象的でした。どちらかというと俳優さんがこっちの方がいい、この演技の方が違和感がないと意見されていて、監督さんがそれを聞いてじゃあこちらでいきましょうと結論を出していくスタイル。話し合って遠慮なく意見をストレートに述べて良い方向に進めていく。皆さんが良い作品を作り上げたいという情熱と、演技に対してすごく真剣に向き合っている姿を直近で感じました。
――ドラマのテーマでもある「リブート=再生」について、本田さんの中でお菓子作りの現場で「リブート」とつながりを感じる瞬間はありますか?
お菓子は、最初は何も形になっていないところから作るものなので、そもそも「再生」みたいなものだなと思います。例えば卵白と砂糖を合わせて、空気をバーっと入れるとメレンゲになったり。材料が姿を変えるというところは、近いんじゃないかなと思います。
――リブートを通して、家族の象徴でもあるスイーツの存在を通して、視聴者に感じ取ってほしいところはありますか?
物語の中で、きっとスイーツが癒やしのような存在になっていくのかなと思います。主人公がケーキを作っているシーンは、本来の自分を取り戻す場面だと、監督さんもおっしゃっていました。なので、お菓子作りをしているシーンから、本来の家族への気持ちとか甘さを感じ取ってもらえたらと思います。
■「ハヤセ洋菓子店」でパティシエの“日常”を再現
――家族経営の洋菓子店である「ハヤセ洋菓子店」のセットについては、何かアドバイスをされましたか?
洋菓子店のセットについては、実在の洋菓子店をそのまま使用していたため、私からのアドバイスは特になかったのですが、自宅を再現したセットは、“パティシエの人だったらこうやりそう”という小物の置き方とか、冷蔵庫の中の整理の仕方とか、前もってスタッフの方から相談されていたことが、すごく忠実に再現されていました。
――具体的にはどのようなところでしょうか?
キッチン周りの小物は、小さい茶こしなどをきれいに吊り下げたり、厨房のはかりや、ホイッパーの置き方なども、アドバイスを忠実に再現してもらいました。
――ハヤセ洋菓子店のスイーツについて、味や見た目で、どのようなディテールを意識されましたか?
どちらかというと、見た目などは古典菓子に寄らせています。例えばスワンのシュークリームは、フランスの古典的なものをイメージして、それを活かしました。
■スワンのシュークリームや“ハヤセショート”に込めた意味
――スワンのシュークリームは、劇中でセリフの中にも登場します。その辺りのセリフからも何かイメージしたことはありますか?
セリフからイメージしたのは、やはりカスタードクリームですよね。私が昔働いていた店が創業40年ほどの老舗のお菓子屋さんだったので、そのレシピも参考にしながら作りました。ただ、そのレシピだとラム酒をすごく効かせているので、そこはイメージとは少し違うなと思って変えて、子どもから大人まで食べやすいカスタードクリームにしました。
今、世に出回っているシュークリームのクリームは生クリームが多めなのですが、ドラマのものはカスタードが多めで、ちょっと懐かしい感じのものにしています。親子の会話もイメージしながら、そのような味に仕上げました。
――家族の絆の象徴の一つとして、プリンも登場します。
プリンは、監督さんのご意向も強かったですね。味に関しては、カラメルの焦がし具合を薄めにしたり、子どもから大人まで食べやすいものにしています。見た目に関しては、何パターンか挙げた中で、監督さんが思い描いたものに合わせて、最終的にはシンプルな形で落ち着きました。
――お店の代表となるハヤセショートについて、特別な存在に見せるために、何か工夫されたことはありますか?
ハヤセショートは、レトロ感があり、他にはあまりないハヤセオリジナルという感じです。ショートケーキよりバタークリームケーキが主流だった時代、職人はバタークリームでバラを絞ったり、絞りの技術で華やかさを演出していました。その見た目が懐かしく、昭和レトロな雰囲気を醸し出します。ハヤセショートは懐かしさと特別な存在感を見せるために、バラの花や葉っぱをデコレーションしました。
どこか古くて温かいショートケーキで、子どもから大人までみんなが好きな温かいイメージのショートケーキに仕上げ、レトロだけれども、いろんな人に食べてもらえるケーキ、という感じにしました。
――3月29日(日)まで毎週日曜に数量限定販売されるコラボスイーツについてお聞きします。劇中に登場する「スワンシュー」「ショートケーキ」「プリン」を提供されているとのことですが、コンセプトやこだわりポイントなどをお聞かせください。
コンセプトは「レトロ」です。レトロな見た目や味にどこか懐かしさを感じながら、家族みんなでおいしく食べていただけたらと思います。また、パケモンテが無添加素材でお菓子を作っているので、今回お出しするケーキも全て(ショートケーキのバラの花以外)無添加素材でお作りしているのがポイントです。
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