エッセー「夢と仕事の交差点」を手にする庄司正樹さん=安来市内
エッセー「夢と仕事の交差点」を手にする庄司正樹さん=安来市内

 安来市を拠点に活動するフリーアナウンサーの庄司正樹さん(64)=安来市宮内町=が、自伝的エッセー「夢と仕事の交差点~フリーアナウンサー足掛け30年の歩み」を自費出版した。消防吏員から放送業界に転身した異色の経歴に加え、小型船舶操縦士や危険物取扱者といった各種資格への挑戦など、自身の半生を軽妙な筆致でつづった。

 安来高校から東海大文学部に進学。卒業後、帰郷して市消防本部に2年半勤務したが、放送業界への夢を諦めきれず上京してアナウンス学校に入った。

 その後、都内の競艇場の放送員やエフエム山陰(松江市)勤務を経てフリーアナウンサーとなり、首都圏や関西地方のテレビ・ラジオ局でプロ野球や競馬の実況中継、スポーツ番組のナレーターなどを務めた。

 2011年に実家のある安来市に拠点を移し、現在は地元ケーブルテレビ局のキャスターのほか、山陰両県のメディアを中心にナレーターやスポーツ実況などの仕事を請け負う。

 エッセーは、夢を持って競争の厳しい放送業界に飛び込み、活躍の場を広げようとさまざまな仕事や資格取得に挑戦した歩みを22章にまとめた。エフエム山陰開局(1986年)時の思い出、阪神淡路大震災(95年)の被災経験なども記した。新書判128ページ、700円。

 庄司さんは「逆境でも夢を抱いていれば道は開ける。読んだ人が勇気を持って前に進む一助になればうれしい」と話した。

 購入、問い合わせは庄司さん、電話080(5437)0835。 (渡部豪)