新型コロナウイルスの感染拡大によって仕事や暮らしに変化が起きている。ウェブ会議やビデオ通話を用いた面接、友人とのリモート飲み会など直接対面せず、パソコンやスマートフォンを利用したオンラインでのコミュニケーションが増えたのも大きな変化の一つだ。遠く離れた人と手軽に会話でき便利なのだが、「適切な声のトーンや間の取り方が分からない」「リアクションが伝わりづらい」と、オンライン通話ならではの悩みも生じる。そこで、「しゃべりのプロ」のラジオパーソナリティーを訪ね、オンラインで戸惑うことなく、うまく会話するポイントを聞いた。(Sデジ編集部・宍道香穂)
松江市学園南1丁目のラジオ局、エフエム山陰。元ミュージシャンでラジオパーソナリティーの高田リオンさん(36)に話を聞いた。高田さんは2018年に島根へ移住し、翌年にエフエム山陰へ入社。「まだまだ新人で、“しゃべりのプロ”なんて恐れ多いです…」と謙虚だが、冠番組「高田リオンのGo Evening!」をメインに活躍する。豊富な音楽知識と気さくな人柄で、音楽アーティストをはじめさまざまな人との対談を盛り上げ、魅力を引き出している。

トーン、速度、間の取り方… 心掛けたいポイント
新型コロナウイルス感染拡大を受け、ラジオ収録もオンラインでのやりとりが増えたそうだ。これまでは直接、対面していたゲストとの対談を電話やビデオ通話でするようになり、「新たに分かってきたことがたくさんあります」と高田さん。さっそく、日頃の収録で心掛けていることを聞いてみた。

① 第一声は高めのトーンで
高田さんが心掛けていることの一つが、声のトーン。
「電話取材では特に『第一声が勝負』と思っていて、...