―近年の山陰企業の動向をどう捉えていますか。
賃上げや人手不足、原材料高などによるインフレのほか、日銀の利上げも重なり、中小企業の経営者の皆様は難しいかじ取りをされています。一方、DXの活用など、業務効率化を目的とした設備投資の動きは活発で、当行としては資金面でのお手伝いにとどまらず、コンサルのレベルを高め、お取引先への伴走型のサポートに努めてまいります。

 

―スタートアップ企業支援の取り組みをお聞かせください。
昨年に続き、山陰におけるオープンイノベーション創出を目的に「ごうぎんスタートアップフェス」を先月開催しました。ベンチャーキャピタルファンドへの投資を通じ、都市部のスタートアップ企業とのつながりを構築してまいりました。このつながりを地域に還元し、イベントをきっかけにスタートアップ企業と地域企業が出会い、地域経済の活性化や課題解決が実現し、持続可能な地域社会へ向けた貢献ができればと考えています。昨年のイベントから事業化された事例もあり、今年もそういった動きが生まれることを期待しています。

 

―初任給引き上げなど、人材投資の取り組みを強化しています。
27年度入行者の初任給は、高卒から大卒までを一律1万円引き上げます。大卒で最大28万円とするなど、地銀トップクラスの待遇にし、将来を担う優秀な人材の確保、定着につなげる考えです。銀行の成長は人材の成長から導かれます。今後も人材投資を通じて組織のウェルビーイングを高め、地域のお客様に付加価値の高いサービスを提供していきます。

 

―頭取就任から1年を迎えます。
頭取就任以降「成長への可能性は無限」と銀行の内外で発信してきました。山陰は「課題先進地域」であるからこそ、今後AI等の活用で劇的に生産性を高めることで、「課題解決先進地域」になれる可能性があります。地域、お客様と共に課題解決を推し進め、共に成長していきたいと考えています。

 

銀行で最も重要な資産は「人材」です。自分らしさを発揮して、お客様や地域の課題解決に貢献し、喜んでいただける、これが銀行の仕事の醍醐味だと考えています。こうした価値観に共感頂き、自身の無限の可能性を信じ、成長することを止めない方と共に働きたいと思います。共に力を合わせて地域を元気にしていきましょう。

吉川浩=鳥取県米子市出身(60歳)2025年に現職に就任。
1989年山陰合同銀行入行。山陰、山陽、関西の営業現場の異動を重ね、本部経験全くなく、2019年執行役員に就任し、現在に至る。地元プロスポーツや某プロ野球チームの応援やサザンオールスターズをこよなく愛しています。