町長に案内されてまず入ったのは、ブラジル料理店。1時間後にインドネシア料理店に移り、それからトルコ料理店、ブラジル人の集まるバーと、はしご酒した。「何でも相談しろよ。町長室に遊びに来てくれ」。どの店でも外国人客たちと盛り上がる。

 深夜、最後の締めにインド料理店へ。町長は上機嫌で記者に言った。「これが、リアル大泉だよ!」

 群馬県大泉町は人口4万人のうち9千人と、2割以上が外国籍住民だ。夜な夜な彼らが集まる店を飲み歩き、体当たりの町政を続ける名物町長がいるとのうわさを聞き、同行取材をお願いした。濃い一夜をリポートする。(共同通信=勝田涼斗)

 ▽チャオチャオ!

 村山俊明町長(63)と待ち合わせたのは、冷え込んだ1月末のある日の午後6時。大泉町のブラジル料理店「ビッグビーフ」だった。店内は明るい音楽が流れ、数組の外国人が食事を楽しんでいた。

 「チャオチャオ!」。陽気なあいさつをして入店する村山町長に、おそるおそるついて入る。町長...