短歌 丸山恵子選

「Sous le ciel de Paris」いんやだわ、やくもたつ出雲の空の下だわ。ここは                         雲 南 熱田 俊月

 【評】シャンソンの名曲「パリの空の下」。口ずさみながらパリの街並みにいる自分を想像する。気づくとここは出雲。方言でユーモラスに対比を際立たせている。対比してみると「出雲」の地名も神秘的な雰囲気を連想させパリとは違う魅力がある。

ペンを握り世相を書きし弟の棺の中の指先細し          松 江 土井 郁子

 【評】上句までは力強い弟が詠まれ、一転、四句で...