【益田】羽を休めるヨズク(フクロウの別称)のような姿の稲はで「ヨズクハデ」が、今年も益田市本俣賀町の本山八幡宮前の田んぼにお目見えした。地域の話題づくりにと地元住民らが取り組み、7年目。高さ5メートルの2基が、秋の風情を漂わせている。10月10日ごろまで設置する。
近くの藤枝昭利さん(81)が、2015年にテレビでヨズクハデを見て思い立った。大田市無形民俗文化財のヨズクハデを作る温泉津町西田地区の保存会に通って教えを請い、近所の人に声掛けして3基を立てたのが始まり。今年は22日に地元有志ら16人で丸太を組み上げ、藤枝さんの23アールの水田で刈り取った稲束740束を掛けた。
傍らには東京五輪ボクシング女子フェザー級で金メダルを獲得した米子市出身の入江聖奈選手の人形や、牛の縫いぐるみも飾った。
28日に訪れた近くの梅賀山保育園児大内朝陽(あさひ)ちゃん(6)と原田金太ちゃん(5)は「ヨズクハデの周りで遊ぶのは楽しい」と笑顔。藤枝さんは「秋の実りを象徴する姿を楽しんでほしい。あと3年は続けたい」と話した。 (中山竜一)