作品を手にする松下順一さん=鳥取県大山町大山、大山自然歴史館
作品を手にする松下順一さん=鳥取県大山町大山、大山自然歴史館

 国立公園・大山を題材に創作活動を続ける松下順一さん(66)=米子市灘町2丁目=が、かつてあった大山寺僧坊などを描き、転写した鳥取県産スギ材のモニュメントを27日、同県大山町に贈った。日本遺産認定と旧境内の国史跡指定から5周年を記念した。

 「霊峰大山とふるさとの城館図~大山寺僧坊」と名付けた作品は、縦25センチ、横21センチ、奥行き10センチのブロック状で、一面に麓から見上げた山容と往事の伽藍(がらん)配置を表現。山岳修験の場という歴史を強調するため、主峰に連なる尾根は実際よりも険しく描いた。

 小学生の頃から大山登山に親しみ、半月程度を山中で過ごした経験もある生粋の「山屋」。妻とともに、スケッチや絵地図、文章をまとめたガイド本「大山を歩く」(たたら書房)を1983年に出版するなど、大山を描くことをライフワークにする。

 今作の原画は太さ0・3ミリのペンを使って2時間程度で描き上げた。過去の記憶に加え、体力の衰えとともに頂上ではなく、中腹の僧坊跡を繰り返しそぞろ歩きし、見落としていた魅力をペンに込めた。

 大山町大山の県立大山自然歴史館であった贈呈式で「大山のPRに役立てばいい」と竹口大紀町長に手渡した。町は役場(御来屋)での展示を予定。10月9日~11月7日は歴史館で松下さんの作品展もある。

      (田淵浩平)