運休が続く国立公園・三瓶山東の原(大田市三瓶町志学)の観光リフトについて、スキー場運営の飯南トータルサポート(島根県飯南町上赤名)が引き継ぎ、再開を目指す見通しとなった。市は今後指定管理者に選定する方針。冬季休業に従来入る12月までに再開できるかどうかは未定という。

 市が30日の市議会全員協議会で説明した。

 飯南トータルサポートは琴引フォレストパークスキー場(島根県飯南町佐見)を運営。市は再開に向け、スキー場でリフト運行の実績がある同社に後継を打診し、承諾を得た。

 市は10月上旬にも選定委員会を開き、指定管理者として決定した上で市議会の議決を得る考え。前管理者の残任期間となる2025年3月末までの指定を想定する。

 同社は管理者に決まれば、運行に必要な許認可を国土交通省に申請する方針だが、認められる時期が見通せないため、再開時期は未定という。

 市観光振興課の下垣英樹課長は「許認可の状況により不透明な部分もあるが、今シーズン内の運行再開を目指したい」と述べた。

 スキー場跡に残る観光リフトは毎年4~11月に運行し、20年は約2万5500人が利用。10年から運営した市内事業者が今年7月、人員不足を理由に運休を申し出たため、市は同月末で指定を取り消すとともに運行を取りやめた。

      (錦織拓郎)