3日午後5時45分ごろ、益田市久々茂町の市道でランニング中だった市内の50代男性がクマに襲われ、けがをした。頭をかまれ、両腕を引っかかれたが、搬送時に意識はあり、自力歩行が可能だったという。

 益田署によると、現場は益田川沿いで、市内から広島方面に向かう国道191号伏谷トンネル脇の側道。約1キロ西に市立豊川小学校がある。

 同署や県鳥獣対策室によると、男性はランニング中で、背後から足音が聞こえ、振り向いたところ、クマが襲ってきたという。クマが益田川の方向に逃げたため、現場から約150メートル離れた民家に駆け込み、住人が119番した。

 男性は搬送時に出血しており「子グマに襲われ、全身をかまれた。数分間格闘した」と話したという。

 益田市は3日夜、周辺地域の家庭にある告知端末に放送を流して人身被害の発生情報を知らせたほか、防災メールで付近を通る際に注意するよう呼び掛けた。県と市が現場付近で4日におりを設置する予定。益田署は4日朝の通学時間にパトカーで重点的に巡回する。