洋菓子の世界大会で優勝経験を持つ川本町出身のパティシエ木下拓哉さん(32)=川崎市=の監修によるスイーツ店が27日、同町因原の道の駅インフォメーションセンターかわもと内に開店する。洗練されたイタリアンスタイルのジェラートやアップルパイに、町特産のエゴマも取り入れ、木下さんは「古里に自分のスイーツのおいしさを届けたい」と意気込む。(佐伯学)
店名は、イタリア語でささやかなぜいたくを意味する「ピッコルッソ」。道の駅の集客増を狙い川本町が整備し、道の駅指定管理者「ドリームかもん」(川本町因原)が運営する。同町の依頼に木下さんが応えた。
木下さんは川本高校(現島根中央高)を卒業後、東京都内のフランス菓子店で腕を磨いた。2019年にイタリア・ミラノであった世界大会の皿盛りデザート部門では、ジェラートを使った作品で優勝した。
今回、ピッコルッソのために独自のジェラート、アップルパイのレシピを考案。ジェラートは6種類あり、イタリアで定番というピスタチオ味、大人向けのラムレーズン味では、これまで培った技術を注入し、本場の味を伝える。古里・川本を意識してエゴマの実を入れたミルク味もある。
いずれも素材にこだわり香料、着色料は使わない。種類も季節によって変えるという。アップルパイにもエゴマの実をクリームの中に入れる。木下さんは今後も、川本町の食材を取り入れたスイーツ開発を続けるといい「新しい味を発見し、楽しんでほしい」と話す。
テークアウト販売で、ジェラートは1種類のシングルが350円、2種類のダブルが420円。アップルパイは350円。営業時間は午前10時~午後4時。月曜定休。