施設オープンに向けて準備を進める八嶋敏江さん(中央)ら=島根県飯南町野萱
施設オープンに向けて準備を進める八嶋敏江さん(中央)ら=島根県飯南町野萱
塩屋旅館跡の前に立つ八嶋敏江さん=島根県飯南町野萱
塩屋旅館跡の前に立つ八嶋敏江さん=島根県飯南町野萱
施設オープンに向けて準備を進める八嶋敏江さん(中央)ら=島根県飯南町野萱
塩屋旅館跡の前に立つ八嶋敏江さん=島根県飯南町野萱

 飯南町の住民グループが地域の子どもたちに安価で軽食を提供するコミュニティースペースの開設に動きだした。塾通いの子どもがカップ麺やパンを食べているのを見て「ちゃんとした手料理を食べさせたい」と思い立った。喫茶店で軽食を提供するほか、ギャラリーを併設し、住民の憩いの場となるよう願う。来年5月のオープンを目指す。 (清山遼太)

 住民グループ「SHIOYA to KANEYAプロジェクト」の代表、八嶋敏江さん(63)が、町営の学習塾に通う子どもたちの簡単な食事の様子を見て「安価で、おなかいっぱい食べてもらいたい」と発案した。息子で広島市に住む油絵画家・洋平さん(36)に話したところ、ギャラリー併設のアイデアが加わった。

 計画では、飯南高校や来島小学校に近い商店街の塩屋旅館跡地(飯南町野萱)を活用。木造2階建ての1階部分の65平方メートルを改装する。喫茶店は、お茶やコーヒーのほか、地元野菜、果物を使った料理やスイーツを提供。平日の午前10時半から午後6時半までの営業を想定する。午後4時以降は、地域の子ども向けにカレーや親子丼などを200円程度で出すつもりだ。

 ギャラリーは、若手の登竜門「上野の森美術館大賞展」の最高賞にも輝いた洋平さんが、日本画家で妻の山浦めぐみさん(40)とともに管理を担う。30~40代の作家を中心とした展示会場にするという。

 八嶋さんは「誰もが気軽に立ち寄り、明るく希望のある場所にしたい」と意気込む。洋平さんは「美術作品に触れる機会を提供するため、しっかり作り込んでいきたい」と話す。

 インターネット上で資金調達するクラウドファンディング(CF)で、開設資金を30日まで募る。目標額は300万円。寄せられた資金の半分は改装費や子どもたちに安価で料理を出すために活用する。残りは協力者への返礼品に充てる。

 クラウドファンディングのページはこちら https://camp-fire.jp/projects/view/503473