製品評価技術基盤機構(NITE)は、家電やガス器具などの中古品による事故が、2016年までの5年間で321件起き、うち11人が死亡したと明らかにした。フリーマーケットアプリなどの普及でインターネットを通じた売買が増える中、製品の不備や正しい使用方法を把握せずに使用するケースがあるとして、注意を呼び掛けている。
NITEによると、8割は火災事故で、製品別ではパソコンの事故が31件で最多。リコール対象製品の使用による事故も33件あった。中には資格を持たない使用者がガス瞬間湯沸かし器の接続工事をし、漏れたガスから引火して火災が発生した例もあった。
神奈川県では19年、中古の乳幼児用の椅子を使っていた女児が、腰ベルトに頭を通して窒息し、死亡。椅子は譲り受けた時点で取り付け方が誤っており、背もたれからロープ状に飛び出ていたという。
NITEは中古品を使用する際の注意点として、(1)最新のリコール情報を確認する(2)改造された製品は使わない(3)電気工事やガス製品の設置は有資格者に依頼する―などを挙げている。