今年に入り、島根県奥出雲町に隣接する広島県庄原市で地震が相次ぐ中、地震による土砂災害を想定した救助訓練が9日、奥出雲町三成の三成運動公園周辺であった。町や雲南消防本部、雲南署の26人が連携を確認し、万一の事態に備えた。
訓練は、地震で山間部の土砂が崩壊し40代男性が軽自動車に閉じ込められたと想定。参加者が倒木や土砂を撤去した後、カッターでドアを開け、男性に見立てた人形を救出した=写真。
気象庁の震度データベースによると今年、庄原市など広島県北部を震央とする震度1以上の地震は19回発生。震源の深さは大半が5~7キロと浅く、地震の規模を示すマグニチュードは1・8~4・4と比較的小さいが過去10年の年間3~10回を上回るペースだという。
全国でも災害が頻発する中、雲南署の石飛基道警備課長は「今後も関係機関と連携し、有事の際に慌てないよう心構えをしていきたい」と話した。 (清山遼太)