移設に伴う工事委託費が増額となる君市踏切=浜田市田町
移設に伴う工事委託費が増額となる君市踏切=浜田市田町

 浜田市は15日、JR浜田駅西側にある君市踏切の移設拡幅事業で、JR西日本への工事委託費が当初見込みの2・3倍となる6億1300万円に膨らむことを明らかにした。JR西が詳細設計した結果、移設が必要な線路や信号機が増えたため。増額分は国交付金などを充て、市の実質負担額は4900万円増える見込み。

 駅周辺を南北につなぐ君市踏切は幅員が狭く、車の擦れ違いが難しいため、市がJR西の協力を得て、改良を計画。駅側に近づけ、道幅を広げる予定で2023年度末の完成を目指している。

 16年の計画当初、他の工事例を参考に2億7100万円と見込んだが、移設に伴い再整備が必要な線路延長が100メートルから480メートルに増えることが判明。

 JR西は19年中に6億円を超える見通しを市に伝え、今年10月、増設する信号機を含め、最終的に3億4200万円が新たに必要と提示した。市の実質負担額は8800万円となるという。

 15日の市議会全員協議会で説明した久保田章市市長は「事業を止めることはできない。受けざるを得ない」と述べ、関連議案を市議会12月定例会議に提出する考えを示した。 (勝部浩文)