人と接触する事故を起こした、遠隔操作で運転していた小型バス=16日午後4時30分ごろ、静岡県伊東市(県提供)
人と接触する事故を起こした、遠隔操作で運転していた小型バス=16日午後4時30分ごろ、静岡県伊東市(県提供)

 中部運輸局は16日、静岡県で遠隔操作で運転していた小型バスが人と接触する事故を起こしたと発表した。接触した人にけがはなかった。中部運輸局は県に対して車両の運行を停止させ、原因究明を指示した。

 運輸局や県によると、事故は15日午後2時46分ごろ、同県伊東市の市道で発生。運転席が無人の状態で、前方に取り付けたカメラの映像を通して伊豆急行の伊豆高原駅構内にあるコントロールセンターで遠隔操作していた。時速10キロ程度で走行中、左側のサイドミラーが犬の散歩をしていた男性(72)とぶつかった。

 車両は18~24日に県が実施する実証実験で使われる予定で、公道を走るための事前審査中だったが、実験は原因が究明できるまで見送りとなった。事故当時、車両には立ち会いの警察官や運転の補助員を含め7人が乗車していた。

 中部運輸局の嘉村徹也局長は記者会見で「実用化に向けた取り組みが進むことを期待しているが、安全安心と両立が第一だ」と述べた。