兵庫県は17日、姫路市の養鶏場で高病原性の疑いがある鳥インフルエンザの陽性を確認したと発表し、採卵鶏約15万5千羽の殺処分を始めた。今季の養鶏場での確認は秋田、鹿児島に続いて3県目。
県によると、16日午後4時、この養鶏場から姫路家畜保健衛生所に「通常は5羽程度だが1日で77羽の鶏が死んだ」と通報があった。簡易検査で陽性反応が出たため、確定に向けた遺伝子検査を進め「H5型」と判明した。殺処分は3日間ほどかかる見込み。
県は半径10キロ内の25前後の農場や養鶏場で飼育されている計約78万羽の搬出を制限。県内では昨年11月にも淡路市の養鶏場で鳥インフルエンザの発生が確認された。
農林水産省は17日、鳥インフルエンザ防疫対策本部の会合を開き、金子原二郎農相は、渡り鳥などからのウイルス感染の恐れを念頭に「池の近くにある施設に対しては特に注意するように改めて指示してほしい」と関係者に呼び掛けた。
兵庫県の斎藤元彦知事は17日、農水省を訪れて金子氏と会談し「まん延防止の措置に万全を期していきたい」と強調した。金子氏は「初動態勢が大事だ。お互いに連絡し合ってやっていきたい」と述べた。