熱唱する新垣勉さん=鳥取県日吉津村日吉津、ヴィレステ日吉津
熱唱する新垣勉さん=鳥取県日吉津村日吉津、ヴィレステ日吉津

 全盲のテノール歌手、新垣勉さん(69)=横浜市在住=のトークとコンサートが5日、鳥取県日吉津村のヴィレステ日吉津であり、逆境を乗り越えた半生から紡ぎ出された魂の歌声が聴衆を魅了した。

 沖縄県出身の新垣さんは出生直後の事故で失明。歌の素晴らしさを教えてくれた祖母の死後、教会に身を寄せながら盲学校を卒業し、大学の神学部に進んで牧師を目指したが、34歳で決意して武蔵野音大に入学し声楽家の道を歩んできた。

 催しは鳥取県母子寡婦福祉連合会がひとり親家庭向けの研修会の一環として、癒やしの時間を過ごしてほしいと企画。新垣さんは約70人の親子連れを前に、ジブリ作品の主題歌からイタリア歌曲、日本の唱歌など約10曲を熱唱した。

 途中、人生のターニングポイントとなった恩師や先輩との出会いのエピソードを披露し「人はどんな言葉を掛けられるかで人生が決まる」と話した。アンコールでは2001年に大ヒットした「さとうきび畑」を歌い、喝采を浴びた。

       (藤井満弘)