感想戦で対局を振り返る里見香奈女流五冠=神奈川県秦野市、元湯陣屋
感想戦で対局を振り返る里見香奈女流五冠=神奈川県秦野市、元湯陣屋

 女流王座を3年ぶりに奪還し、女流棋界トップとしての実力を見せつけた里見香奈女流五冠。獲得数が通算5期となり、初代の「クイーン王座」の称号も同時に得た。対局後には「すごく光栄なこと」と笑顔を見せた。

 里見女流五冠にとって、西山朋佳前女流王座は最大のライバルと言っていい存在で、近年は2人でタイトルを分け合う状況が生まれていた。2019年には女流王将と女流王座のタイトルを立て続けに奪われた苦い経験もある。

 迎えた今期の女流王座戦は、先月の女流王将に続けてタイトルを奪い返し、対戦成績も13勝13敗と五分に戻した。里見女流五冠は勝利を収めたものの「西山さんは強敵で格上だと思っている」と控えめに語る。

 攻守にバランスの取れた里見女流五冠に対し、西山前女流王座は徹底した攻めのスタイルで知られる。「正反対の棋風で、戦うたびに新しい発見がある」と、しのぎを削り合う関係を楽しむ姿勢も見える。

 今年後半は四つの女流タイトル戦が集中し、年明けには女流名人戦が控える。里見女流五冠は「今後も力を付けられるよう頑張る」と短い言葉に自信と風格をのぞかせた。

 (佐貫公哉)