新型コロナウイルス禍は保育の日常を一変させた。行事を中止し、合唱や散歩を自粛。感染リスクと隣り合わせの現場では、「ウイズコロナ」に合わせた新たな取り組みも始まっている。守りたいのは、さまざまな経験を通して大きく育つ子どもの心だ。
「1、2、3、4」「やあっ」
2021年11月初旬の暖かな午後、群馬県伊勢崎市の「二葉こども園」の園庭に、元気な掛け声とともに4~6歳児がたたく和太鼓のリズミカルな音が響いた。2日後の祖父母参観で披露する合奏の練習だ。「そうそう、上手だよ」。マスク姿の保育士が声を掛ける。
家族に見てもらう
前の年は新型コロナウイルス禍で実施できなかった。その分、園児の小さな手には力がこもる。「...












