新型コロナウイルスの感染拡大の長期化を受け、島根県育英会(松江市殿町)が、大学生や専門学校生を対象にした2022年度の奨学生を、20人追加募集している。経済的な事情で進学を諦めないよう支援するのが狙いで、追加募集は豪雨被災者を対象にしたケースを除き1961年度の貸与開始以降初めて。願書の受け付けは来年2月28日まで。

 大学などに在学中の県出身者に、毎月3万~7万円の奨学金を無利子で貸与する仕組み。22年度に進学を希望する高校生らも応募できる。22年度分は9月末で当初の募集を締め切り、定員いっぱいの52人が選考された。

 ただ、コロナの影響が長引き、9月以降に家計状況が変化する可能性があり、11月定例県議会の質問戦で希望しても進学できず困っているとの声があったことも踏まえ、県が県育英会に依頼した。丸山達也知事は「経済的な理由で学業を断念することがないよう、活用を検討してほしい」と呼び掛けた。

 問い合わせは県育英会、電話0852(28)1981。

  (原田准吏)