姫ラボの新店舗兼オンラインスタジオの外観イメージ
姫ラボの新店舗兼オンラインスタジオの外観イメージ

 松江市の玉造温泉街に店舗を構え、温泉水を活用した基礎化粧品を販売する「姫ラボ」(松江市玉湯町玉造)が今春、同じ温泉街内に移転オープンする。地元資源を生かした独自ブランドとして全国でファンを増やす中、店舗面積を3倍以上に拡充し、オンライン発信用のスタジオを新設。地域の観光地や特産品もPRし、新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ観光需要の回復を目指す。
 地域おこし会社「玉造温泉まちデコ」(同)が運営する姫ラボは2010年7月に開店。日帰り温泉施設「玉造温泉ゆ~ゆ」の隣の建物の一角にテナントで入り、「日本最古の美肌の湯」で知られる玉造温泉の温泉水を使ったせっけんや化粧水などを販売する。
 開業10年を超える中、常連客や県外のリピーターが増え、インターネット会員数は約5万8700人。約20平方メートルの店舗では手狭となり、新型コロナを受けた国の事業再構築補助金の採択を受け、「玉造温泉ゆ~ゆ」の向かい側の米穀店跡地に木造2階建ての新店舗兼オンラインスタジオ(延べ床面積約70平方メートル)を新築する。3月中旬のオープンを目指す。
 新店舗は正面部分が全面ガラス張りで、1階が販売スペース。商品数はほぼ変えず、化粧品をその場で試せる体験ブースを大幅に増やす。
 2階には、オンライン発信のスタジオを整備し、インターネット販売の収益アップにつなげるとともに、周辺の観光、宿泊関係者と連携したイベント開催で情報発信を強化し、同社が持つ地域おこしのノウハウを有料講座などで伝える。
 同社の大北順一副社長は「玉造ファンを増やし、温泉街を盛り上げたい」と話した。
(片山大輔)