藻塩づくりを体験する邇摩高生=大田市仁摩町天河内
藻塩づくりを体験する邇摩高生=大田市仁摩町天河内

 【大田】邇摩高校(大田市仁摩町仁万)の生徒が12日、地元の国指定天然記念物・琴ケ浜の海水を使った藻塩作りに、学校近くの塩たき窯で挑んだ。藻塩は地域の新たな特産品として住民組織「馬路地区観光振興協議会」が開発、試作を進めてきたもので、29日にオープンする「道の駅ごいせ仁摩」(同町大国)で発売する。

 塩たき窯は、馬路地区観光振興協議会が地域資源を生かした特産品開発を目的に、2年前に整備した。道の駅で藻塩の販売方針も決まり、地元の邇摩高生にも取り組みを知ってもらい、関心を高めてほしいと招いた。

 この日は農業を専攻する3年生4人が窯を訪れ、2日前からたいた海水から塩を取り出し、琴ケ浜で採取したアラメのエキスに漬ける作業に取り組んだ。

 初めての体験に生徒は悪戦苦闘の様子だったが、片岡瞭さん(18)は「貴重な経験になった。道の駅で販売される日が楽しみ」と話した。

 藻塩は70グラム入りのパックを500円で販売予定。指導を担った振興協議会メンバーの地域おこし協力隊員、武部豪さん(62)は「新商品の開発や販売方法などについて高校生の意見が反映できたら面白い」と今後の連携に期待した。

  (錦織拓郎)