存廃問題で揺れているサン・ビレッジ浜田のアイススケート場=浜田市上府町(資料)
存廃問題で揺れているサン・ビレッジ浜田のアイススケート場=浜田市上府町(資料)

 島根県西部で唯一のアイススケート場「サン・ビレッジ浜田」(浜田市上府町)が存続する可能性が出てきた。所有する浜田市の久保田章市市長が6日、陳情に対して「あらためて検討する」と話し、原則廃止方針とした施設の活用の方向性を再度探る方針を示したためだ。観光施設としての役割を見直すという。


 この日、市へ陳情に訪れた石見スケートクラブの中島信恵代表代理らが携えてきたのは、2014年ソチ五輪フィギュアスケートで入賞した町田樹(たつき)氏(31)=国学院大学人間開発学部助教=のメッセージ。


 広島市を拠点に練習した中学・高校時代、サンビレッジ浜田には週3回程度通って技術を磨いた縁がある。


 競技引退後、氷上スポーツの運営などを学び、博士号を取得した町田氏は、中四国地方でリンクが8施設まで減ったことで、外から人が呼び込める経営上の優位性や、氷上に断熱材を敷くことで体育館利用も可能になる最新技術の存在に触れ「議論が十分ではないように思われる。施設の価値を再認識し、慎重な検討と判断をお願いしたい」とした。


 サン・ビレッジは、市が既に多目的屋内広場に使い道を変更する方針を決定。スケート場として存続するには21年から2シーズンの利用者の大幅増が必要との条件を付けた。


 これまで活用策を探った市教育委員会の諮問機関の検討過程で、情報不足があったとの指摘をしつつ、再検討を迫った中島氏に対し、久保田市長は、単なるスポーツ施設ではなく、観光で人を呼び込める施設になり得るとし「(事務方に)あらためて検討させてみたい」と回答した。中島氏は「現在の厳しすぎる存続条件を白紙に戻し、再検討してほしい」と願った。