色画用紙を切り貼りして、スポーツ選手やお笑い芸人、役者といった著名人の似顔絵を作り上げる鐘築(かねつき)等さん(67)=出雲市荻杼町=は、これまで約1800点を手掛け、今も年100点余の似顔絵を作る。作品は話題になり、島根県内各地で展示会を開いている。色画用紙を使うオリジナルな作品づくりの方法と魅力を聞いた。(Sデジ編集部・宍道香穂)

 

 作品はB5~A4サイズで作ることが多く、歌手のMISIA(ミーシャ)さんやテニス選手の大坂なおみさん、お笑い芸人「サンドウィッチマン」の2人といった著名人が鮮やかに描かれている。出雲市出身のプロ棋士・里見香奈さんや島根県津和野町出身の絵本作家・安野光雅さんなど地元ゆかりの著名人の似顔絵も数多く作り出している。どの作品も本人の特徴をよく捉えていて、色画用紙ならではの明るい色合いを巧みに生かし、いきいきした表情に仕上がっている。

出雲市出身のプロ棋士・里見香奈さんの似顔絵

 展示会で人気があるのは瀬戸内寂聴さんや新庄剛志さん、渡辺直美さんの似顔絵。鐘築さんは似顔絵のモデルを選ぶ時「多くの人が知っていて、作品を見る誰もが楽しめる人物を描くようにしている」と、こだわりを話した。

作家・僧侶の瀬戸内寂聴さんの似顔絵

 印象に残っているのは、女優・秋吉久美子さんの似顔絵。似顔絵風にデザインするのが難しかったが、鐘築さんは秋吉さんのファンで、諦めずに粘り強く作品を完成させた。本人に作品を郵送すると、...