島根県が10日、計96人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。鳥取県の新規感染者数は69人で、いずれも9日の検査で判明した。出雲市内の事業所で島根県内66例目、米子保健所管内の介護老人保健施設で鳥取県内57例目となるクラスター(感染者集団)が、それぞれ発生した。
島根県の居住地別は、松江市39人、浜田市4人、出雲市28人、益田市10人、大田市1人、安来市7人、江津市5人、雲南市1人、県外1人。クラスター認定された出雲市内の事業所では5~9日の検査で職員計5人の感染を確認。接触者の把握ができているため、施設名は公表しない。安来市では市立小学校2校で関係者4人の感染が確認され、両校とも休校した。
感染者が相次ぐ事態を受け松江市は、松江保健所の職員数を平常時の1・7倍となる計106人態勢に11日から強化することを決めた。また、2月に市内の保育施設で3件のクラスターが発生したため、県内にまん延防止等重点措置が適用中の12~20日は、可能な場合は家庭で保育するよう市民に呼び掛けた。
鳥取県の保健所別は、鳥取市30人、米子27人、倉吉12人。クラスターが発生した介護老人保健施設では8日までに利用者や職員計10人が感染。出入りのあった人全員と連絡が取れており、施設名は公表しない。
岩美町では町職員1人が感染。業務に支障はない。米子市の福生西小学校で1人の陽性が確認され、該当する学級を一時閉鎖する。
累計感染者数は島根4986人、鳥取4560人。10日午前0時時点の確保病床使用率は島根(368床)27・7%、鳥取(350床)23・4%。宿泊療養は島根45人、鳥取92人。自宅療養は島根397人、鳥取512人。重症者は島根0人、鳥取1人。
(佐々木一全、藤井俊行)