スタンプラリーの途中で故島田康夫さんの顕彰碑を眺める親子=浜田市野原町
スタンプラリーの途中で故島田康夫さんの顕彰碑を眺める親子=浜田市野原町

 【浜田】浜田市野原町の県立大浜田キャンパス周辺で10日、市民有志が27年前に植樹し育てている「県大千本桜」を巡る市民スタンプラリーがあった。約150人が6キロのコースを散策し、遅咲きの八重桜を楽しんだ。

 一帯はかつて自生の桜名所だったが、県立大の前身となる県立国際短期大建設に伴い木々が撤去され、惜しんだ市民有志が1994年に「浜田市に桜を育てる会」を立ち上げたのが始まり。今春に県大千本桜と命名し、周知を図っている。

 スタンプラリーは1千本超の桜が点在する現地を花見スポットとしてPRしようと、同会が企画した。開花が早まり、多くが散ってしまったが、晴天の下、参加者は計10カ所の中継点でスタンプ代わりのシールを集め、高低差のある桜の坂道を周回した。中間地点の高台では、初代会長を務めた故島田康夫さんの顕彰碑がこの日に除幕され、参加者が功績をたたえた。

 母親と参加した市立松原小学校4年の大地本くるみさん(9)は「坂道を登るのは大変だけど、八重桜がきれい」と話した。

      (勝部浩文)