立候補者の訴えを聞く市民たち=松江市内
立候補者の訴えを聞く市民たち=松江市内

 松江市長選が11日に告示され、三つどもえの選挙戦が始まった。約20年ぶりの現職不在の争いで、それぞれの候補は人口減少や少子高齢化、市政運営の手法、原発再稼働の是非など県都が抱える課題解決に向け、激しい舌戦を繰り広げた。(片山大輔、佐々木一全、中村成美)

 届け出順に、無所属新人で元日本政策投資銀行松江事務所長の上定昭仁氏(48)、共産党新人で元市議の吉儀敬子氏(70)、無所属新人で元市議の出川桃子氏(43)が立候補した。

 上定候補は地元経済界の後押しに加え、自民、公明、国民民主各党など約140団体の推薦を得た。第一声は3党地元組織と連合島根の幹部計4人が並び組織力をアピール。陣営は政府系金融機関で25年間働いた経験を売りにし、皆美佳邦選対本部長は「国際的視野と行動力、松江を愛する心がある」と持ち上げた。

 吉儀候補は第一声で、島根原発2号機(松江市鹿島町片句)の再稼働阻止を前面に打ち出した。原発に反対する市民団体メンバーや支持者の拍手を背に、すぐさま原発が立地する鹿島町へと向かった。共産党県委員会副委員長の尾村利成県議は「原発ゼロの安全安心な松江をつくるため、頑張り抜く」と強調した。

 出川候補は、市役所本庁舎の建て替え事業の見直しに賛同する市民や子育て世代の女性ら支援者の人脈を生かし、市政に新風を吹き込む意気込みを強調。第一声で、自民党県議の川上大選対本部長が「建て替え事業に反対した出川さんの政治姿勢に共感した。一人一人の力を結集して松江を変えよう」と鼓舞した。