任期満了に伴う倉吉市長選が20日、告示された。届け出順に、元鳥取県職員の広田一恭氏(63)=自民、立憲民主、公明推薦=と元県議の村田実氏(84)の無所属新人2人が立候補し選挙戦に入った。新人同士の対決は12年ぶり。投開票は27日。
新型コロナウイルス禍で沈んだ地域経済の再生や2025年春に市内に開館する県立美術館を生かしたまちづくりなどが争点。
広田候補は午前9時から、同市大平町のJA鳥取中央河北支所駐車場に約300人を集めて出陣式。地域経済回復を最優先課題とし「必要なら追加支援を行いたい」と強調した。観光振興や移住定住対策も公約に掲げ「市民の声を参考にまちづくりを進めたい」と意気込みを述べた。
村田候補は午前10時10分すぎ、同市西倉吉町の「みのり会館」近くで支持者1人が見守る中、マイクを握った。市議2期、県議7期の実績をアピール。歴史と文化を生かしたまちづくりの推進や農業振興などを掲げ「新しい時代の中で輝く元気な市政になるよう取り組んでいく」と訴えた。
19日現在の選挙人名簿登録者数は3万8405人(男1万7889人、女2万516人)。
(福間崇広、柴田広大)
倉吉市長選立候補者(届け出順、敬称略)
広田(ひろた) 一恭(かずやす)63歳、無新
元鳥取県職員。1986年に県庁入りし生活環境部長、中部総合事務所長などを歴任。退職後2019年6月から2年半、県環境管理事業センター理事長。上井。上智大理工学部卒
村田(むらた) 実(みのる)84歳、無新
元鳥取県議。倉吉市議を経て1979年の県議選倉吉市選挙区で初当選し通算7回当選。県議会議長も務めた。2011、15、19年の県議選では落選。福守町。倉吉農高卒