鳥取市長選に共に無所属で立候補した現職・深沢義彦候補(69)、新人・塚田成幸候補(58)に政策や政治姿勢についてアンケートを行った。6項目の回答を2回に分けて掲載する。
(届け出順。各250字以内で回答してもらった)
【リーダー像】経歴や経験を踏まえ市長候補としてセールスポイントと、市政運営の基本方針は。
▽深沢義彦候補
44年間、市行政に携わってきた経験があり、地方自治全般やその歴史、関係諸制度には、ある程度精通しているという思いは持っている。また、将来を見据えながら、市民の皆さまに、正しいと確信することは誠意を持って伝え、理解を得る努力を続けてきた。これまで培ってきたこれらの経験を今後の市政運営のあらゆる場面で最大限生かし、市政を取り巻く環境が日々目まぐるしく変化していく中で、迅速的確に判断し、将来を見通した取り組みを力強く進めたいと考えている。
▽塚田成幸候補
住民アンケートの活動や聞き取り活動などに取り組み、地域問題の解決のヒントは地域住民の中にあるという信念のもとで活動してきた。意見や苦情に市政発展の鍵があるという立場で、住民との対話集会、訪問活動に大いに取り組む。市民と共同の姿勢で市政運営に臨む。職員が、住民を信頼し、ふれあいと対話を率先して行うようにする。また、反戦・平和活動に取り組んできたことから、このたびのロシアのウクライナ侵攻を厳しく糾弾する。非核平和都市宣言の鳥取市として、核兵器ゼロのメッセージを発信する。
【重点政策】産業振興、観光交流、インフラ整備、教育、医療、福祉などさまざまな政策分野の中で特に力を入れたい分野と具体策は。
▽深沢義彦候補
いずれの分野も課題は山積しており、待ったなしの状況だが、現在行っている新型コロナウイルス対策をはじめ、コロナ収束後を見据えた地域経済の立て直しと、市民が生き生きと暮らしていくことのできる新しい社会づくりが重要課題。このたび策定したコロナからの復興・再生プラン「明るい未来プラン」に基づき、「人を大切にするまち、鳥取市」を合言葉に、全ての市域の均衡ある発展と、住んで良かった、住み続けたいまちとなるための取り組みをしっかり進めていく。
▽塚田成幸候補
農林水産業に関わる産業の発展を目指す。例えば給食の市内産品活用のために学校給食は自校方式を目指す。地元産のふぞろいの食材を活用すると同時に、栄養士・調理師の増員で雇用を増やすことができる。食育も大いに前進する。また、有害鳥獣対策の柵設置、加工・流通・販売などの支援で、若い人も農林水産業で食べていけるようにする。また、小型水力、太陽光など、運営も含めて地域住民との合意の中で、エネルギーも自給できるように努力する。住民が知恵、工夫、力を出し合い産業の展望と発展を共有できるようにする。
【新型コロナ対策】新型コロナウイルス禍が続く中、感染防止と地域経済活性化にどう取り組むか。コロナ禍後を見据えた布石は。
▽深沢義彦候補
市役所全庁が一丸となって保健所の体制を強化し、積極的な疫学調査により感染拡大防止に努める。また、市民に、マスクの着用、手洗い、3密の回避などの基本的な感染予防策の徹底を呼び掛けるとともに、ワクチン接種を希望する方への円滑な接種に向けてしっかり取り組んでいく。また、長引くコロナ禍で影響を受けた中小事業者の経営の下支えを行うとともに、アフターコロナを見据えて新分野への参入や業態転換などを図っていくための支援も充実させる。併せて観光回復施策にも取り組み、地域経済の復興、活性化につなげていく。
▽塚田成幸候補
検査と保護の徹底で家庭内を含め感染防止に取り組む。福祉、教育、保育現場などでの定期検査、誰でも無料で検査できる態勢を整備する。また、保健所、総合支所の保健師・職員を増員する。産業への支援では、地元の需要を大切にする流れをつくる。観光や文化・スポーツ施設などでも地元の人に活用しやすく魅力的なものにする。また、住民が生活で困った時に安心して相談できる体制をつくる。特に非正規労働者の多くが女性であり、福祉、保育、教育で働く職員の正職員化を進める。また県外企業への委託は極力避け、地元の力を生かす。