JR浜田駅に近く、浜田市の中心市街地を南北に分ける君市踏切(田町)の移設を巡り、市議会が紛糾した。交通量が多い割に片側交互通行を強いられる難所は、長年の市政課題だった。建設費用が当初案の2・3倍に膨らみ、市当局の見通しの甘さを議会側が指摘した。都市計画は広い視野で進めなければ手痛い代償を受けることを実証している。
踏切は浜田駅の約300㍍南西にある。1日約2千台の通行量があるものの、踏切にかかる市道が細いため乗用車のすれ違いが難しい。朝夕には一方通行の規制もある。知らずに進入する車や一時停止違反が多いことから、浜田署の〝草刈り場〟として地元で有名な場所だ。市はJR西日本と協力して踏切を浜田駅側にずらし、2車線に拡幅する工事を計画。2016年の計画当初は2億7100万円の見積もりだった。
ところが、...