子どもがミサイルの爆発で亡くなっている。地下鉄の駅で赤ん坊が泣いている。若い兵士の命が失われている。原子力発電所と核兵器が威嚇に使われている。日本では核武装せよ、というお花畑のような議論が生まれている。

 核は、核を呼ぶ。核武装は核の事故を呼ぶことをどうして歴史から学べないのか。ドローンが戦場を視察し、偽情報が流され、サイバー攻撃がなされている。連日、ウクライナへの息をのむような残忍な砲撃と民間人の殺害に、世界中の人びとが言葉を失っている。

 私は既に全国紙に2本の短いエッセー、そして京都の出版社であるミシマ社のサイトに「ウクライナ侵攻について」という長い論評を1本発表した。圧倒的な暴力の前に胸がかきむしられそうになりながら書いた。いま、言葉を選ぶのが本当に重い。

 ロシアの...