1970(昭和45)年の初夏のころ、私は新装なった島根県立図書館の雑誌架で、見慣れぬ雑誌を発見した。それは、集英社発行の文芸誌「すばる」創刊号だった。なにげなくページをめくると、梅原猛(うめはらたけし)の「神々の流竄(るざん)」が目にはいった(以下「流竄」とする)。梅原猛氏については以前、鈴木大拙をとりあげた、筆鋒(...
出雲と大和の間 梅原猛著『神々の流竄』再考 神話の謎へ果敢に挑戦 対極とする考え方を提示 〈藤岡大拙〉
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