JFしまね(松江市御手船場町)が恵曇漁港(同市鹿島町恵曇)の冷凍施設で管理責任者を適切に配置していなかったとして、松江市消防本部が行政指導していたことが15日、市と県への取材で分かった。責任者の配置が確認できなかったためで改善を求めている。
同日の県議会総務委員会で明らかになった。市消防本部が同漁港の管理を巡って行政処分を出すのは2020年に続き2回目。
冷凍施設には国家資格を持つ「冷凍保安責任者」と「冷凍保安責任代理者」を置いた管理が必要と定められている。市消防本部は同漁港で両者が選任されていなかったため、20年9月に行政指導し、同10月に届け出があった。ただ、記載された責任者は、境港支所(境港市昭和町)で勤務をしており、恵曇漁港への配置になっていなかった。このため、3月9日付で再び行政指導し、6月8日までに改善するよう求めた。
市消防本部によると、この間は常駐ではないものの、責任者が1日1回は恵曇漁港を訪れ、適正に管理するよう求め、JF側も応じているという。
JFしまねは「担当者が不在のため答えられない」としている。(原田准吏)