【大田】陶器の産地・大田市温泉津町で17日、恒例行事「春のやきもの祭り」が始まった。コロナの影響で2年ぶりの開催。愛好家が、陶芸施設・やきもの館周辺の窯元を巡り、皿、花器、カップなどを買い求めた。18日も。
毎年人気を集める長さ約20メートルの登り窯からの「窯出し」と、直後の即売会はコロナ禍で形式を大きく変更した。作品は窯から事前に出して三つの窯元で分散販売する形をとり、来場者の密を避ける工夫をした。
それでも、祭りを待っていた多くの人たちで会場はにぎわい、主催するNPO法人・石見ものづくり工房の小川知興(ともおき)理事(45)は「このような時期だからこそ、祭りを通じ地域を元気にしたい」と述べ、来場者に感謝した。
祭りは、登り窯の修復を記念して1990年に始まり、現在は、春と秋の年2回、開いている。
(錦織拓郎)