今年2月からウクライナで続く侵攻の野蛮さ、徹底した戦争悪を目撃して、いわゆる「西側」の豊かな国々の政治家や市民が、極端な暴力に激しく憤っている。

 心ある人間であれば、この暴力の高まりには衝撃を受ける。ドイツの首相と外相は、目が覚めると世界が一変していた、と表明した。ウクライナ侵攻は歴史の決定的な転換点になる、とも。

 だが、これは歴史についての危険な誤解に基づく錯覚...