支援者を前に敗戦の弁を述べる出川桃子氏=18日午後10時36分、松江市大正町の事務所
支援者を前に敗戦の弁を述べる出川桃子氏=18日午後10時36分、松江市大正町の事務所

 松江市役所本庁舎の建て替え事業の見直しを掲げ、市議を辞して市長選に挑んだ無所属新人の出川桃子氏(43)は、市民有志や子育て中の女性たちから熱烈な支援を受け3万票以上を得たが、及ばなかった。

 出川氏は市庁舎の建て替え計画が市民に十分に説明されないまま決まり、進められてきたと指摘。「市民不在の旧態依然とした政治手法が生み出した象徴的問題だ」と訴え、政策決定の手法を抜本的に変えることを公約の柱に据えた。

 特定の組織や団体に推薦を求めず、支持者の人脈を生かした選挙戦を展開。街頭では動員をかけていないにもかかわらず、市民が足を止めて演説に聞き入る場面が多くあったが、上定氏を支えた厚い組織の壁を突破できなかった。

 午後10時半ごろ、出川氏は事務所に集まった約40人の支援者に対して「私の不徳の致すところ」と、沈痛な表情で声を絞り出した。今後の政治活動については「新リーダーに市民とともに歩む市政を期待したい」と述べるにとどめ、明言しなかった。 (佐々木一全)