読者の皆さんから、身近なテーマについてコメントを募り、山陰中央新報とSデジに掲載する「さんコメ!」。「体育座り、つらかった?」に、たくさんの投稿をありがとうございました。紙面には一部しか載せていませんが、Sデジでは全てのコメントを読むことができます! 記者の雑感もありますので、お楽しみください。(かっこ内はペンネーム。内容は一部要約・編集しています)
1 つらくはなかった。正座や朝礼での立ちっぱなしのほうが大変に思う。(ナオミ)
2 私は体育座りが好きだ。小、中、高校と体育館でよく座った。体育座りは起立している時より堅苦しくなくて、先生の話をじっくり聞くことができた。あの座り方は腰や胃に悪いと言うけれど、何時間もその姿勢で座っているわけでもないのに、なんでごちゃごちゃ言うのだろ。私は75歳だけど、体育館に行けば体育座りをして皆と話を楽しむだろう。(ドルチエ)
3 30代女性です。小中学校時代は、体育座りが当たり前だったので、特に気にせず過ごしていました。気にしたのは、集会の時、スカートの中が見えないようにするくらい。高校生になって、集会で体育座りは強制ではなくなり、女子は「お姉さん座り」をする人がほとんど。このお姉さん座り、長時間だと足がしびれる…キツい…。でも周りは体育座りをしていない。しびれる足を何度組み替えたことか!体育座りが楽だなぁと内心思っていました。

4 体育座りをやめる事自体は間違っていない思います。ただ、代わりにどの座り方を推奨するのかという問題が残ります。最近の方は男女ともに、人前であぐらをかくことにちゅうちょのない人が増えたと感じますが、私は目上の人に対してあぐらをかくことは失礼だと教えられた世代です。またあぐらは一般的に男性の座り方のイメージですが、男子があぐらをかいてよくて、女子があぐらをかいてはいけないという指導も違うと思います。現場はどのように対応されるのでしょうか。(1番ショート田中)
5 私たちの子ども時代(昭和)は当たり前でしたよね。その頃はトイレも和式、今のようにゲームもなく、そして、赤ちゃんの頃は背中におんぶされて育ちました。今はリュックタイプの前抱き、トイレも洋式と生活様式も変わってきています。やはり赤ちゃんの頃にリュック抱きは、赤ちゃんが斜め後ろを向いたりするので背骨がゆがんでくるので、小学生になった頃には、体育座りを長らくはできないかもしれませんね。背中に背負うと周りが見えること、親の目線と同じことなどで背筋が鍛えられ、知的にも脳の発達にもよいと講演会で学んだことを思い出しました。トイレの事も、和式→洋式に変わったことで毎回のスクワットと便を力むことがなくなり、生活様式から筋肉の衰えは子どもだけでなく、年を重ねていく私たちにどれだけ代償があるか計り知れません。もしかしたら、今の子供たちは正座もできなくなるかもしれませんね。
体育座りは今後方法は変わるにせよ、何かしら自分の身体をシッカリと支えられる筋肉が自然とついてくるような方法を、家族単位で考えていく時代になったと思います。例えば習い事では合唱、ピアノ、習字、バレエ、武道、茶道、華道など、これらは全て同じ姿勢を続けて保ち身体を支えます。これら学びのうちの一つを苦痛とみなすのか、、私は「苦痛」ではなく、全てを楽しく向き合いながら、続けてできる事が一番の近道と思います。
6 私は、体育座りはつらくなかったのですが、「おしりを地面につけないでしゃがむ」のがとてもつらかったです。運動会の練習の合間に先生の話を聞く時にこの姿勢でした。私は足首が固いようで、できなくて。できないので、片膝をついていました。ほとんどの人が難なくできるので、できない人がいることを知らないのだろうな、と思います。

7 最近、体育座りがよくないと聞きますが「どんな座り方でも良い」にしたらいいかな?と思いました。立っているのもツラいですし。体育座りをやめて、椅子をいちいち出したりしまったりするのは面倒だと思いました。外国に体育座りはないと聞きましたが、外国では屋外で先生の話を聞く時は、どんな姿勢で聞くのでしょうか? 遠足とか、ないのでしょうか??(しましま)
8 地元の島根西部では「三角座り」と言っていました。つらいと思ったことはなく、40代半ばですが、今でもやってしまうことがある姿勢、どちらかというと楽に感じます。子どもは小学生ですが、つらくはない、普通になんとも思わない姿勢のようです。体に悪いように記事に書かれていて、びっくりしたくらいです。これに関連して、私は「しゃがむ姿勢」ができない、保てないわが子が気になります。トイレが和式でなかったり、現代っ子の象徴でしょうか?これは、できなくてもよいのか、鍛える方法はあるのか、はたまた皆さん気になられないか、気になります。
9 私と娘は、体育座りが好きです。でも、スカートをはいているときは、注意が必要です。一方、夫と息子は嫌いです。長時間だと腰が痛くなるからです。先日、娘(中学生)の練習試合を見に体育館に行きました。剣道部は正座・あぐら・お姉さん座りをしていました。バレー部は、皆立っていました。体育座りをしている子は1人もいませんでした。私が思いつくことは、バランスボールに座ることの導入を検討するのも良いのでは?(やっこ)

記者雑感
取材のきっかけは、保育園児のわが子が体育座りを「苦手」と言いだしたことでした。座り方自体がつらいのではなく「ほかの座り方をすると先生に怒られる」ことが、苦手になった要因でした。そもそもなぜ座り方を強制されなければならないのか、疑問を抱き始めました。
取材を進めると、体育座りの歴史は意外と浅く、1965年に文部省(当時)が、学習指導要領を補足する解説書として発行した「集団行動指導の手引き」に記載がありました。手引きに法的拘束力はありませんが、「腰をおろして休む姿勢」として写真付きで示され、参考にする学校が増えたとみられます。
日本でしか見られない珍しい座り方ということや、体への悪影響を引き起こす場合があると示す研究もありました。何の疑問も抱かず当たり前となっている常識が、知らず知らずのうちに子どもに苦痛を強いていた可能性があったことに驚きました。
整列し同じ姿勢を保つことは、見栄えは良いですが、真の目的である「人の話を聞く」ことがおろそかになっては本末転倒です。静かに集中できるのであれば、それぞれが好きな姿勢で座ってもよい風潮が広がればいいと思います。(担当記者)
次回テーマ 「選択的夫婦別姓、導入すべきか?」
次回のテーマは「選択的夫婦別姓、導入すべきか?」です。「選択の自由があってもいい」という声の一方で、「子どもの姓はどうするのか」「家族感が失われる」などの意見があります。コメントはツイッターとLINEで募ります。ツイッターは「 #さんコメ 」をつけて、つぶやいてください! 6月中に特集を組みます。
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