中学や高校の制服で、性別にかかわらずスカートかスラックスのいずれか好きな方を選んで着用できる制度を導入する学校が増えている。鳥取県立米子南高(米子市長砂町)も今春、これまでの制服のデザインを一新し、スラックスとスカートから任意の制服を着用できる制度を導入した。5月25日、同校で開かれた「新制服着こなし説明会」を訪ね、新制服の特徴や生徒の意見を聞いた。
(Sデジ編集部・宍道香穂)

 鳥取県教育委員会によると、制服がある県立高校22校のうち、スラックスかスカートのいずれかを選択できる制度を導入しているのは18校。ほかの3校は生徒の希望があれば対応可能、1校は来年度の導入に向け検討中という。もはや公立高校でも選択制は当たり前になっている。

 米子南高の制服はこれまで、男子が詰襟、女子がセーラー服だった。時代の変化による性別の受け止め方を考慮して、約1年かけて新制服を定めた。今春からはブレザー、スラックス、スカートを用意し、例えば希望すれば男子生徒がスカートを、女子生徒がスラックスを着用できるようになった。新制服は4月から、新入生に向けて販売を始めた。これまでの制服を着用している2、3年生も、希望する場合は新制服を購入し、着用できる。

制服を美しく着るこつや心構えを学ぶ生徒たち=米子市長砂町、鳥取県立米子南高

 25日の着こなし説明会は、新制服のデザイン、製造を担当した学生服メーカー・瀧本株式会社(大阪府東大阪市)事業戦略室の芝野唯主任が、制服をきれいに着こなすポイントや心構えを話した。同じ制服でも、着こなし次第で美しく見えたりだらしなく見えたりすること、きれいに着こなすには清潔感や明瞭感が重要であることなどを説明し、1年生約140人が聞き入った。

制服の着こなしについて話す瀧本株式会社(大阪府東大阪市)事業戦略室の芝野唯主任

 新制服を着用した生徒の反応はどうか。スカートとスラックスの両方を購入したという1年の...