札幌の「海老(えび)そば」ブームの火付け役でラーメン店コンサルタントとして活躍し、今年1月に島根県知夫村へ移住した野本栄二さん(56)が、スープ付き乾燥麺「島根県知夫里島天然わかめラーメン」を開発し、販売を始めた。 (鎌田剛)
素材を厳選し、全国の人気ラーメン店をプロデュースしてきた野本さんは、知夫村のミネラル豊富な水と海産物に魅了されて移住した。
スープは、近海で採れた乾燥ワカメ(4グラム)を主役に、利尻昆布を脇役として効かせた。かつて風待ちで寄った北前船が、北海道と知夫里島を結んだ歴史に着想を得て味を融合させたという。麺は、北海道南幌町内にあるメーカーが「寒干し製法」で製造した乾燥麺を採用。賞味期限は8カ月と日持ちするが、野本さんは「生麺と言っても分からないぐらいの風味とコシが出て一回食べると記憶に残る」と胸を張る。
2食入りで950円。村内の商店、ホテルのほか、知夫里島観光協会のオンラインショップと同村のふるさと納税返礼品で扱い、今後、県内に販路を拡大する。