海のパラスポーツを体験するイベントが19日、米子市皆生温泉の皆生温泉海遊ビーチであり、障害者や家族ら約30人がカヤックやパドルボートに乗って水上散歩を楽しんだ。
パラサーファーの武沢浩次さん(62)=米子市東町=が立ち上げた「ジャパン・パラ・マリン・アソシエーション」が、障害者のウオータースポーツ普及を目指して初企画。地元のインストラクターや専門学校生ら約20人がボランティアとして支えた。
救命胴衣を身に着けた参加者は水際で基本的なパドル操作を教わった後、2人乗りカヤックで波穏やかな海へこぎ入れた。
ダウン症の息子と息の合った操作で海上を滑るように走った岡田直子さん(61)=同市上福原5丁目=は「障害児を持つ家族にとって海で遊べる機会はほとんどない。子どもの表情が生き生きとし、最高の気分」と言葉を弾ませた。
車いすの参加者はボランティアのサポートで海水や砂浜の感触を楽しんだ。武沢代表は「県東・中部にも活動の輪を広げて毎シーズン開催し、パラリンピックを目指す人材育成にも注力したい」と話した。(山根行雄)