立候補者の演説を聴く聴衆=松江市内
立候補者の演説を聴く聴衆=松江市内

 物価高騰対策、ロシアのウクライナ侵攻で注目される安全保障の在り方、人口減少に歯止めがかからず疲弊する地方の振興策など、多くの課題が山積する中で22日、参院選が公示日を迎えた。鳥取・島根合区選挙区にはNHK党新人の黒瀬信明氏、共産党新人の福住英行氏、立憲民主党新人の村上泰二朗氏、諸派新人の前田敬孝氏、自民党現職の青木一彦氏の計5人が立候補。各陣営は、閉塞(へいそく)感を打ち破る処方箋を示して支持を広げようと、訴えに力を込めた。 (取材班)

 福住候補の第一声には共産鳥取県委員会や、応援要請を受けた社民党鳥取県連の幹部が集まり、安全保障を巡る岸田政権の対応に批判の声を上げた。

 同委員会の岩永尚之委員長は防衛費増や核共有の議論に「被爆国日本の政治家が口にすることに、怒りを禁じ得ない」と憤り、憲法9条を生かした平和外交を強調。同県連の米村正一幹事長は「戦後、日本が直接的に戦争に加担しなかったのは9条があったからだ」と援護した。

 主張の柱の一つは、中国電力島根原発2号機(松江市)の再稼働反対。岩永委員長は「原発ゼロを訴えるのは福住候補だけだ」と強調した。

 村上候補の第一声は推薦する連合島根と、支援する国民民主党島根県連の幹部らが参集した。

 応援のマイクを握った連合島根の成相善朗会長は、自公政権の物価高や賃上げの対応を不十分だと指摘し「生活を変えるためには、政治を変えなければならない」と力説。立候補者で最年少の村上候補を「山陰の厳しい状況を理解している。若い力、行動力は誰にも負けない」と持ち上げた。

 立民島根県連の亀井亜紀子代表は自民1強多弱の政治状況の中で「与党は暴走している。権力のバランスを取るためにも立民が一議席でも多く取る必要がある」と力を込めた。

 青木候補は、業界団体など約230団体の推薦を得て第一声に臨み、企業関係者などスーツや作業服姿の支援者が詰めかけた。自民島根県連所属の衆参国会議員や県議が並んだ。

 細田重雄県連会長は国土交通副大臣や中山間地域振興などにかかる法整備の実績を念頭に「活力ある地方をつくる使命感が強い」と強調。竹下亘氏が死去し、細田博之衆院議長(島根1区)が高齢となり「地元選出国会議員のけん引役になってほしい」と述べた。

 陣営は連立政権を組む公明党との連携もアピール。公明島根県本部の遠藤力一代表は「国民の命と生活を守るため安定した政権が必要」と声を張り上げた。

 黒瀬候補は届け出後の報道陣の取材に応じ「今回の公約では年金受給者の受信料の免除も掲げている」と話した。

 前田候補は第一声で立候補を機に「多くの人が参政党に目を向け、考えに共感してくれるはずだ」と期待した。