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島根県津和野町出身の文豪・森鴎外(1862~1922年)の没後100年を迎える今年、地元の津和野旅館組合(横山聡平組合長、10社)が、鴎外が好んだとされる「まんじゅう茶漬け」や牛鍋など17種類の「鴎外食」を完成させた。26日は町内で試食会があり、町民が郷土の偉人の食生活に思いをはせた。
今年2月から再現を進めた鴎外食を味わってもらい、節目の年を、町民を挙げて盛り上げようと、鴎外忌(7月9日)を前に初めて企画。11人が参加した。
献立は天ぷら、うなぎ巻(うなぎ入り厚焼き卵)、おにぎり、葉唐辛子のつくだ煮、そばがき、果物のコンポート、牛鍋、まんじゅう茶漬けの8品。鴎外の著作や遺族の著述を基に、町内の郷土史家山岡浩二さん(66)が監修した。
試食会は、山岡さんが講師を務め「鴎外は無類の甘党で、酒はあまり好きではなかった」といったエピソードを紹介。参加者は、箸を進めながら、文豪の知られざる一面に触れた。
参加した同町森村の村田進さん(90)は「ぜいたくな味だった。まんじゅう茶漬けには困ったが、それ以外はおいしかった」と話した。
今後、イベントや旅館宿泊プランで提供する。問い合わせは津和野旅館組合、電話0856(72)1771。