3度目の合区選挙となった鳥取・島根合区選挙区(改選数1)は届け出順に、NHK党新人の黒瀬信明候補(37)、共産党新人の福住英行候補(46)、立憲民主党新人の村上泰二朗候補(34)、政治団体・参政党新人の前田敬孝候補(60)、自民党現職の青木一彦候補(61)=2期、公明党推薦=が立候補。山陰両県で厚い組織を持つ青木候補が優位に立ち、村上候補、福住候補が追う形で選挙戦を展開した。

 選挙戦最終日の9日、青木候補は出雲、松江、安来の3市を遊説し、東京一極集中の是正と地方創生の実現を強調した。村上候補は松江、米子両市を中心に巡り、選挙区最年少候補の若さを前面に出し、子育てや雇用環境の充実を主張。福住候補は境港、米子両市で、中国電力島根原発2号機の再稼働や憲法9条改正の反対、消費税減税を訴えた。黒瀬候補は党コールセンターで有権者に投票を呼びかけ、前田候補は食の在り方の見直しや農林水産高校の振興を訴えた。

 投票は、10日午前7時から午後8時まで、島根629カ所、鳥取361カ所で実施。このうち、島根591カ所、鳥取165カ所は終了時間を1~4時間繰り上げる。開票作業は、午後9時までに両県の全38市町村で開始。合区選挙区の確定票が出そろうのは同11時15分ごろの見通し。

 投票率は2019年前回選が52・20%(島根54・04%、鳥取49・98%)で、過去最低だった。下落傾向に歯止めがかけられるかに注目が集まる。

 6月21日時点の選挙人名簿登録者数は、102万2043人(男48万5684人、女53万6359人)。県別では、島根が55万7988人(男26万5597人、女29万2391人)。鳥取が46万4055人(男22万87人、女24万3968人)。在外登録者は両県で579人。

 (取材班)