集めた切手を手に「各国の文化を知ってほしい」と話す白築健さん=雲南市木次町里方
集めた切手を手に「各国の文化を知ってほしい」と話す白築健さん=雲南市木次町里方

 行政書士で切手愛好家の白築健さん(54)=雲南市三刀屋町三刀屋=が、収集した国内外の切手を市民に見てもらう「うんなん切手ミュージアム」を立ち上げた。公共施設や商業施設、学校などでの巡回展示を計画しており「切手を通して国や文化を知ってほしい」と話す。 (狩野樹理)

 白築さんは、小学4年生の時に切手に魅了され高校卒業まで熱心に収集。4年前に広島市からUターンしたのを機に再燃し、かつて手が出なかった切手をネットオークションで購入するなどしてコレクションは1万点になった。

 「自分で眺めているだけでなく、広く見てもらいたい」と今年6月にミュージアムを設立。持ち運びしやすいため移動巡回の形をとり、第1弾は沖縄返還50周年に合わせて三刀屋郵便局(雲南市三刀屋町三刀屋)で、占領下の沖縄で発行された切手約300点を展示した。

 切手の魅力について白築さんは「各国の文化、歴史が表され、印刷やデザインに国の威信をかけているのが垣間見られること」と語る。

 お気に入りは日光東照宮や清水寺、熊本城などが緻密に描かれた「国宝シリーズ」。フランスの美術切手には、ドガやモネなど著名な画家の作品が用いられ、切手から美しい絵画を鑑賞できる。

 ミュージアムでは、切手に親しみやすいよう、世の中の話題に併せてテーマを設定。要望に応じた題材での展示もできる。現在、第2弾も検討中で「切手は一つの芸術品。切手を通して、国内外の国に興味を持ち、文化に触れてほしい」と話した。