松江市役所(資料)
松江市役所(資料)

 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、松江市が15日、7月中旬から8月下旬までの乳幼児集団健診を休止すると発表した。保健師が感染防止対策に手を取られ、通常業務が難しいと判断した。今月に入り市内で3千人以上が感染し、松江保健所の繁忙感が増しており、職員数を増やして総力戦で対応する。

 乳幼児集団健診は4カ月児健診を22日~8月5日、1歳6カ月児健診を21日~8月23日、3歳児健診を20日~8月24日の間、それぞれ休止する。4カ月は8月16日、1歳6カ月は同25日、3歳は同31日から再開を予定する。

 7月の市内の感染者数は14日までで3177人となり、月別最多だった4月の2074人を大きく上回る。12日時点で年代別では19歳以下が4割を占め、確認されたクラスター(感染者集団)25件のうち、保育施設と学校が計19件で、子どもたちの感染が顕著になっている。

 市は松江保健所の態勢強化を進めており、1日時点で105人だった総職員数を、14日時点で216人に増員した。15日には全体の管理や連携、調整を行う管理職2人を新たに配置。今後、総職員を225人まで増やす考えで、実務も管理もできる経験値の高い職員を拡充し、業務の負担軽減につなげる。

 15日に開いた対策本部会議で上定昭仁市長は「通常業務を縮小せざるを得ず、今後も決まったものから随時伝える。不便をかけるが理解してほしい」と市民に訴えた。

 市は認可保育施設の利用者に対し、可能な限りで家庭保育するよう呼びかけているが、児童クラブの利用者も対象に追加した。夏休み開始日以降の協力を求める。
      (片山大輔)