高校生らしからぬ落ち着き払ったゴルフで大会初制覇を果たした三原颯真は、最終18番を終えると、同じ最終組で回った父(明典)と笑顔で握手を交わし、健闘をたたえ合った。
スコアを崩しても立て直す精神力の強さは、最終日にもいかんなく発揮された。アウトスタートの前半は、風を読みを間違え、3番(パー4)はボギー、4番(同)はトリプルボギー、5番(パー3)はボギーと大きく出遅れた。このまま崩れてもおかしくない展開だが「ここで落ちてはいけない」と自らに言い聞かせ、6番(パー5)で流れを変えてみせた。
迷うことなく振り切れたというティーショットは、フェアウェイの真ん中を捉え、2打目をグリーン前のバンカー手前に置くというコースマネジメント。3打目をピンまで1・5メートルの位置に寄せ、この日初めてのバーディーを奪ったことで「このホールから僕の2日目が始まった」と完全に勢いに乗り、10番、17番のロングホールもバーディーとした。
今後の目標は日本アマチュアゴルフ選手権出場。出場権を得るための中国アマチュアゴルフ選手権(5月26~29日)の会場(下関ゴルフ倶楽部)は、硬いグリーンが島根ゴルフ倶楽部と似ているといい、「今回の反省を生かして、しっかりとグリーン内に球を止めれる技術を身に付けたい」と先を見据えた。